京都市 四条烏丸徒歩3分の司法書士・行政書士事務所です。
会社設立、建設業許可、相続、遺言、後見などの業務を得意としています。
〒600-8095 京都市下京区扇酒屋町289番地
デ・リードビル2F
初回相談無料予約で土日・夜間も対応
  1. コラム
  2. 成年後見
  3. 【成年後見のよくある誤解④】 成年後見を使えば相続対策になる? ― 実は“真逆”になりやすい誤解です ―
 

【成年後見のよくある誤解④】
成年後見を使えば相続対策になる?
― 実は“真逆”になりやすい誤解です ―

2026/02/16

「将来の相続対策も考えて、今のうちに成年後見を利用した方がよいでしょうか?」

 

このようなご相談をいただくことがあります。

相続への備えとして成年後見を検討されるお気持ちはよく理解できます。

しかし結論から申し上げると、成年後見は相続対策のための制度ではありません。

むしろ場合によっては、相続対策が難しくなることもあるため注意が必要です。

今回は、この非常に多い誤解について解説します。

 

成年後見は「財産を守る制度」です

 成年後見制度の最大の目的は、判断能力が低下した方の財産を保護することにあります。

 そのため後見人には、本人の財産を維持する義務が課されています。

 

ここが重要なポイントです。

 

つまり、成年後見は「財産を守る制度」であり、「財産を動かす制度ではありません。」

 

生前贈与は原則としてできません

 相続対策の代表例に「生前贈与」があります。

 

例えば、

・子や孫へ毎年贈与する

・相続税の負担を軽減するために資産を移転する

といった方法です。

 

しかし成年後見が開始すると、本人の財産を減らす行為は原則として認められません。

たとえご家族全員が同意していたとしても、

・節税目的の贈与

・将来の相続を見据えた資産移転

などは極めて難しくなります。

 

不動産の組み替えや資産活用も制限されることがあります

例えば、

・収益性の低い不動産を売却して資産を組み替える

・大胆な投資判断を行う

・賃貸経営の方針を大きく変える

といった行為は、本人の利益が明確でなければ認められません。

 

後見制度では「安全性」が重視されるため、積極的な資産活用は難しくなる傾向があります。

 

遺言による対策も難しくなる場合があります

成年後見が開始された後でも、法律上は遺言作成が可能なケースがあります。

しかし実務では判断能力の確認が厳格に行われるため、現実的にはハードルが非常に高いと言えるでしょう。

 

結果として、「元気なうちに準備しておけばよかった」というお声をお聞きすることも少なくありません。

 

実務で多い“後悔のパターン”

現場では、次のようなケースが見られます。

・相続対策を考えていたが、何もしていなかった

・判断能力が低下してから後見を開始した

・その後、贈与などの対策ができなくなった

 

こうした状況に直面して初めて、「成年後見と相続対策は別の問題だった」と気づかれるのです。

だからこそ重要なのは、成年後見を検討する前の段階で、相続も含めた全体設計を行うことです。

成年後見が適しているケースももちろんあります

誤解していただきたくないのは、成年後見が不要だということではありません。


例えば、

・財産管理がすでに困難になっている

・悪質商法の被害リスクがある

・重要な契約行為が必要

といった場合には、成年後見が大きな支えになります。

 

ただし、万能の制度ではないという理解が重要です。

 

大切なのは「制度ありき」で考えないこと

将来に備える方法は、成年後見だけではありません。

・任意後見

・遺言

・家族信託 など

状況によって適切な手段は異なります。

 

谷口事務所では、

・成年後見が本当に必要か

・相続対策の余地はあるか

・不動産や資産の活用方針はどうか

といった点を整理しながら、長期的な視点でご提案しています。

 

大切なのは、制度を利用することではなく、

その方にとって最善の準備を整えることです。

 

お問い合わせ・ご相談
  • こんな悩みあるんだけど・・・
  • ウチの場合どうなるんだろう・・・
  • お願いするかどうかわからないけど・・・

お気軽にご相談ください!初回相談・見積は何度でも無料です。

土日夜間も対応致しますので、お気軽にご相談下さい。

 

フリーダイヤルTEL 075-354-3740

お問い合わせ・ご相談