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【成年後見のよくある誤解①】
成年後見をすると不動産は売却できない?
― 実は多くの方が誤解しています ―

2026/02/09

成年後見制度は、人生の重要な局面に関わる制度であるにもかかわらず、断片的な情報によって誤解されていることが少なくありません。

本シリーズでは、専門家の視点から成年後見の本質を整理し、後悔しない選択のための知識をお伝えします。

 

「成年後見を利用すると、不動産は売却できなくなるのでしょうか?」

親御さんの認知症が進み、成年後見を検討し始めた方から非常によくいただく質問です。

 

結論から申し上げると、成年後見を利用しても不動産の売却は可能です。

成年後見制度は財産を凍結する制度ではなく、本人の利益になるのであれば適切な手続きを経て売却することができます。

 

■成年後見は「財産を凍結する制度」ではありません

成年後見制度の目的は、判断能力が低下した方の財産を守り、生活を支えることにあります。例えば、介護施設の入所費用を確保するため、医療費や生活費に充てるため、管理が難しくなった空き家を処分するためなど、合理的な理由があれば売却は認められます。

 

■ポイントは「自宅かどうか」

重要なのは、その不動産が居住用不動産(本人の自宅)に該当するかどうかです。自宅を売却・贈与・担保設定する場合には、原則として家庭裁判所の許可が必要になります(民法859条の3)。現在住んでいなくても、将来戻る可能性があれば居住用と判断されることがあります。

 

一方で、賃貸用不動産、空き地、事業用不動産などは原則として許可不要です。ただし後見人には善管注意義務があり、不合理な条件での売却は認められません。

 

つまり「成年後見=売却できない」ではなく、「本人を守るためのチェックを経て売却できる制度」なのです。

 

■もっと早く相談すればよかったというケース

判断能力が低下してから売却を検討すると、手続きが増え時間もかかります。不動産をお持ちの場合は、成年後見の申立てを検討する段階で売却の可能性も含めた全体設計をしておくことが重要です。

 

■谷口事務所が大切にしていること

谷口事務所では、成年後見を単なる制度としてではなく、ご本人とご家族の将来を支える重要な仕組みとして捉えています。

 

・本当に成年後見が必要か

・他に選択肢はないか

・相続や財産管理まで含めた最適な方法は何か

 

これらを丁寧に整理し、「制度ありき」ではないご提案を行っています。

 

大切なのは制度を利用することではなく、**その方にとって最善の選択をすること**です。

将来にわたる安心のために、どうぞお気軽にご相談ください。

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