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初めに
「遺言書を作っておけば、相続でもう揉めることはありませんよね?」
相続のご相談を受けていると、このようなお言葉をよく耳にします。
確かに、遺言書は相続トラブルを予防するための非常に有効な手段です。
しかし実務の現場では、遺言書が存在しているにもかかわらず、相続人同士の争いに発展してしまうケースも決して少なくありません。
今回は、司法書士として多くの相続手続きを見てきた立場から、遺言に関する「よくある落とし穴」と、本当に大切な考え方についてお話しします。
遺言があれば安心、は半分正しく半分誤解
遺言には法律上とても強い効力があります。
・誰にどの財産を渡すか指定できる
・遺産分割協議を省略できる
・手続きが円滑に進みやすい
しかし相続は法律問題であると同時に、感情の問題でもあります。
法律的に正しくても、感情的に納得できない内容であれば紛争は起こり得ます。
落とし穴① 遺留分を考慮していない遺言
一定の相続人には「遺留分」という最低限の取り分が保障されています。
特定の相続人に財産を集中させる内容の場合、遺留分侵害額請求が行われ、
相続人間の関係悪化や手続きの長期化につながることがあります。
「書ける遺言」と「円満に実現できる遺言」は必ずしも一致しません。
落とし穴② 不動産の扱いを軽く考えている
相続トラブルの多くは不動産が関係しています。
「自宅は長男に相続させる」という遺言でも、
公平性・評価額・代償金の問題が生じることがあります。
不動産は分割しにくい財産であり、事前設計が不可欠です。
落とし穴③ 付言事項がない遺言
理由や想いが記載されていない場合、相続人に疑問や不信感が生じることがあります。
付言事項には法的効力はありませんが、
本人の想いを伝えることで相続人の受け止め方は大きく変わります。
遺言は人生の最後のメッセージでもあります。
落とし穴④ 形式不備による無効
自筆証書遺言では日付・押印・訂正方法などの不備により無効となる場合があります。
せっかくの想いが実現できなくなるリスクがあるため、注意が必要です。
落とし穴⑤ 遺言作成後の放置
家族構成や財産内容は時間とともに変化します。
遺言は一度作って終わりではなく、
人生とともに見直していくことが重要です。
谷口龍一事務所が考える「本当に意味のある遺言」
当事務所では、遺言を単なる書類作成業務として扱っていません。
・何を守りたいのか
・どのような未来を残したいのか
・実務上スムーズに実現できるか
という本質を重視し、揉めない設計を意識した遺言作成を行っています。
まとめ
遺言書は相続トラブルを防ぐ強力な手段ですが、万能ではありません。
本当に重要なのは、遺言を書くことではなく、揉めない形を設計することです。
将来ご家族が安心して相続を迎えられるよう、
遺言についてお考えの際はお気軽に谷口龍一事務所へご相談ください。
「財産は生前に渡した方がいいのか、それとも遺言で残すべきか」
相続のご相談を受ける中で、非常によくいただく質問です。
結論から言えば、どちらが正解かは人によって異なります。
大切なのは、税金や手続きだけで判断せず、ご本人の想いと家族関係、将来の状況まで含めて考えることです。
本記事では、遺言と生前贈与の違いを整理しながら、どのような視点で選ぶべきかを解説します。
【生前贈与とは】
生前贈与とは、生きているうちに財産を無償で渡すことです。
メリット
・財産を早めに移転できる
・贈与のタイミング・相手を自分で決められる
・相続対策として有効な場合がある
注意点
・贈与税や不動産取得税がかかる可能性がある
・不動産の場合、登記費用が遺言による場合に比べ高くなることが多い
・贈与後は原則として取り戻せない
【遺言とは】
遺言は、亡くなった後に財産をどう分けるかを指定する法的な意思表示です。
メリット
・相続税制度を前提とするため税制上有利な場合が多い
・財産を手元に残したまま管理できる
・不動産や預貯金を一体的に整理できる
注意点
・自筆遺言の場合、書き方を誤ると無効になることがある
・遺言は遺言を書く人だけでいつでも変更が可能なので、財産を受けて取る人の権利が確定的でない
【税金だけで選ぶと失敗する理由】
税金だけで判断すると、家族関係や生活資金の問題が生じることがあります。
【遺言と生前贈与を組み合わせる考え方】
一部を生前贈与し、残りを遺言で整理する併用型も有効です。
【谷口事務所が大切にしていること】
当事務所では、手続きそのものではなく「何を大切にしたいか」という本質を重視しています。
司法書士・行政書士の両面から一貫したサポートを行います。
【まとめ】
・生前贈与と遺言に絶対の正解はない
・総合的な視点が重要
・早めの相談が安心につながる
【成年後見のよくある誤解⑦(総まとめ)】
成年後見を使うべき人・使うべきでない人
― 本当に大切なのは「制度」ではなく「選択」です ―
ここまで、成年後見に関するさまざまな誤解について解説してきました。・不動産は売却できない? → できます・家族
遺言書があっても“相続トラブル”は防げない?
― よくある落とし穴と本当の対策 ―
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